【2025年12月復刻】松本零士『トラジマのミーめ』猫好き必読!ヤマト・999の巨匠が描く愛猫物語

『トラジマのミーめ』復刻版の表紙。雪の中で楽しそうに遊ぶトラジマ猫のミーくんが描かれたプリンセスコミックスの漫画本

「銀河鉄道999」「宇宙戦艦ヤマト」で知られるSF漫画の巨匠・松本零士先生が、実際に飼っていた愛猫との14年間を描いた心温まる猫漫画『トラジマのミーめ』。

長年入手困難となっていた本作が、2025年12月25日に待望の復刻版として発行されました。泣ける猫漫画として愛されてきた名作が、いま新たな世代の猫好きさんへと受け継がれています。

目次

作品の基本情報

まずは、今回復刻された作品のデータをご紹介します。

項目詳細
作者松本零士(まつもと れいじ)
掲載誌『月刊プリンセス』(秋田書店)
連載期間1975年9月号~1977年12月号
形式PART1~PART5の5本の短編
復刻版発売日2025年12月25日
出版社秋田書店
価格1,320円(税込)

松本零士先生とは?SFの巨匠が猫を愛した理由

松本零士先生のプロフィール

2014年ジュネーブ書籍展でサインをする松本零士先生。トレードマークの黒い帽子と白髪が特徴的な姿
ファンにサインをする松本零士先生(2014年・ジュネーブ書籍展)。愛猫ミーくんとの思い出を『トラジマのミーめ』として描き残した。(Photo: Fabien Perissinotto / CC BY-SA 3.0)

松本零士(本名:松本晟 / まつもと あきら)

項目詳細
生年月日1938年1月25日
出身地福岡県久留米市
代表作『銀河鉄道999』『宇宙戦艦ヤマト』『宇宙海賊キャプテンハーロック』『男おいどん』
デビュー1954年(15歳)『蜜蜂の冒険』
没年2023年2月13日(享年85歳)

主な受賞歴

  • 1972年 講談社出版文化賞漫画部門賞(『男おいどん』)
  • 1978年 小学館漫画賞・日本漫画家協会賞(『銀河鉄道999』)
  • 紫綬褒章、旭日小綬章、フランス芸術文化勲章シュバリエ受章
  • 練馬区名誉区民

「ネコと仲良しの松本零士」が愛した猫たち

松本先生は自らを「ネコと仲良しの松本零士」と称するほど、生涯を通じて猫を愛し続けました。

実際、松本先生の代表作には愛猫をモデルにしたキャラクターが数多く登場しています。

  • 『宇宙戦艦ヤマト』:艦医の佐渡先生が飼っているトラジマ猫「ミーくん」
  • 『銀河鉄道999』:車掌さんが連れている猫(実は正体に関わる重要な存在)
  • 『キャプテンハーロック』:異星人の「ミーメ」(愛猫をモデルにしたキャラクター)

これらすべての原点が、松本先生のリアルな愛猫「ミーくん」なのです。

代々受け継がれた「ミーくん」という名前

松本先生の人生には、常に「ミーくん」という名前のトラジマ猫がいました。その名前の由来は、先生が20代の頃、クリスマスの夜に起こった運命的な出会いにあります。

西巣鴨の借家の窓枠に、必死にしがみついている子猫を発見した先生。ウインナーをあげると喜んで離れようとしません。

「お前はミケか?」→ 返事なし

「タマか?」→ 返事なし

「ミーくんか?」→ 「ニャー!」と返事をした!

こうして初代「ミーくん」が誕生しました。その後も、2代目、3代目…と名前は受け継がれ、それぞれの「ミーくん」が松本先生の創作活動を支え続けました。

初代ミーくんの最期——宇宙戦艦ヤマト放送直後の別れ

トラジマのミーめ』のモデルとなった初代ミーくんが亡くなったのは1974年11月10日。

『宇宙戦艦ヤマト』のテレビ放送開始(1974年10月6日)から、わずか1ヶ月後のことでした。

長い下積み時代を支え続けてくれたミーくん。松本先生がようやく世に出る瞬間を見届けるかのように旅立ったのです。

獣医から「もう施す手立てはない」と告げられた松本先生は、余命わずかなミーくんを家に連れて帰りました。

そして、布団で一夜を共に過ごし、朝を迎えると、ミーくんは松本先生の胸にしがみついたまま永眠していたといいます。

「自分を置いて幸せになってくれ」と言わんばかりの最期。松本先生は後に「いつの日か、遠い未来で、もう一度運命の交わることがあったら、もう一度逢いたい」と語っています。

猫の平均寿命は12~18年程度です。松本先生の初代ミーくんは14歳まで生きましたが、昭和40年代当時の飼育環境を考えると、これは大変な長寿でした。松本先生がいかに深い愛情とケアを注いでいたかが分かります。


松本先生が60年以上暮らした大泉学園

松本先生は25歳の時から60年以上、東京都練馬区大泉学園に住み続けました。

「練馬が終の棲家」と語っていた先生にとって、この街は創作の源泉そのものでした。

大泉学園は今も「銀河鉄道999の街」

西武池袋線の大泉学園駅周辺は、現在も松本作品で彩られています。

  • 駅の発車メロディゴダイゴの『銀河鉄道999』が流れます。この曲を聴くたびに、旅立ちの高揚感が蘇ります。
  • 駅構内の車掌さん改札内コンコースには『銀河鉄道999』の車掌さんの銅像が「名誉駅長」として立っています。
  • 大泉アニメゲート駅北口には等身大のメーテルと星野鉄郎の銅像があり、ファンにとっての聖地巡礼スポットとなっています。
  • ゆめーてる商店街「ゆめ」と「メーテル」を組み合わせた商店街。999号をデザインした街路灯がシンボルです。
西武池袋線を走る銀河鉄道999ラッピング電車。車体にメーテルの大きなイラストが描かれた特別車両
西武池袋線の「銀河鉄道999」ラッピング電車。松本零士先生ゆかりの大泉学園を通る路線を走る特別車両。(Photo: Guilhem Vellut / CC BY 2.0)

マンガ『トラジマのミーめ』とは?

実体験から生まれた猫物語

トラジマのミーめ』は、松本先生と愛猫「ミーくん」との14年間の実話をベースに描かれた作品です。

物語は、雪降るクリスマスイブの夜、トラジマ模様のメス猫が迷い込んでくるところから始まります。飼い主のあつ子一家や、近所の個性豊かな猫仲間たちとの日々が、1970年代の懐かしい風景と共に綴られます。

なぜ『トラジマのミーめ』は泣けるのか?

猫好きの心を揺さぶる理由は、大きく4つあります。

1. 実体験に基づく圧倒的なリアリティ

前述した「初代ミーくんの最期」のエピソードをはじめ、松本先生自身の体験が色濃く反映されています。だからこそ、猫との暮らしの喜びも、やがて来る別れの哀しみも、作り物ではない「重み」を持って読者の胸に迫ります。

2. 猫目線で描かれる世界

本作の大きな特徴は、徹底して「猫の視点」から世界を見つめている点です。猫たちの義理人情、猫としてのプライド、人間に対する複雑な感情などが、松本先生独特の哲学と共に表現されています。

3. 笑いと涙のバランス

笑える日常と、心に染みる哀しい場面のバランスが絶妙です。

例えば、獲物がとれない「シロボタ」という猫を見かねたミーくんが、「色をつけて目立たせてあげよう」と考え、よりによって肥溜めに落とす……といったユーモラスな展開も。

こうした笑いがあるからこそ、その後の切ない展開がより一層心に響くのです。

4. 松本零士作品の知られざる一面

SF大作のイメージが強い松本先生ですが、本作ではその繊細で優しい一面に触れることができます。

実は少女漫画家としてデビューした経歴を持つ松本先生。『トラジマのミーめ』では、SF作品とは一味違う、温かみのあるタッチを楽しむことができます。


猫を飼っている人への「共感ポイント」

現在猫と暮らしている人なら、「うちの子もそう!」と頷いてしまうシーンが満載です。

  • 猫の気まぐれ(呼んでも来ないのに、忙しい時に限って甘えてくる)
  • 夜中の大運動会(なぜか深夜にテンションが上がる)
  • 言葉を超えた絆(落ち込んでいると、そっと寄り添ってくれる)
  • 仲間意識と縄張り(猫社会にも厳しいルールがある)
  • 老いへの不安と覚悟(いつか訪れる別れを予感する切なさ)

💬 猫との暮らしを考える
1970年代に比べ、医療の進歩により現代の猫の寿命は大きく伸び、20歳を超えることも珍しくありません。しかし、一緒に過ごせる時間が長くなった分、「老い」や「介護」と向き合う時間も増えています。『トラジマのミーめ』は、時代が変わっても変わらない「最期まで命に責任を持つこと」の大切さを教えてくれます。


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まとめ|松本零士『トラジマのミーめ』は猫好き必読の名作

『トラジマのミーめ』は、SF漫画の巨匠が愛猫に捧げた、笑いと涙のラブレターです。

この作品をおすすめする5つの理由

  1. 実話ベースのリアリティ:猫との暮らしの喜びと哀しみがリアルに響く
  2. 泣けるけれど温かい:涙のあとに優しい気持ちになれる
  3. 巨匠の新たな魅力:SFだけではない松本零士の世界観
  4. 普遍的なテーマ:命の尊さと動物との共生を考えさせられる
  5. 猫好きへの共感:愛猫への想いが再確認できる

最後に|1月25日という特別な日に

2025年12月25日に復刻版が発行され、そして来る1月25日は、松本零士先生のお誕生日です。

この特別な時期に、改めて松本先生の世界に触れてみてはいかがでしょうか。「宇宙戦艦ヤマト」世代の方も、猫漫画が好きな若い世代の方も、ぜひこの機会に『トラジマのミーめ』を手に取ってみてください。

松本零士先生が愛した「ミーくん」との物語に涙がぽろりです。

参考文献・出典

  1. 秋田書店公式サイト – トラジマのミーめ 復刻版
  2. Wikipedia – トラジマのミーめ
  3. Wikipedia – 松本零士
  4. BRUTUS – 松本零士の人生にはいつだって”ミーくん”がいた
  5. 松本零士 零時社 オフィシャルサイト
  6. 楽天ブックス – トラジマのミーめ 復刻版
  7. BookWalker – トラジマのミーめ 復刻版
最後まで読んでくださって、ありがとうございました!
動物たちの魅力をお伝えできていれば嬉しいです ♡
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