犬 vs 猫 どっちが賢い?最新研究で判明した驚きの真実【2025年版】
はじめに:永遠の議論についに科学が答えを出した
犬派と猫派の間で永遠に続く議論「どっちが賢いの?」 SNSでも度々話題になるこの疑問に、ついに科学的根拠を基にした明確な答えが出ました。
2024年の最新ペット飼育調査によると、日本では猫の飼育数が915.5万頭、犬が679.6万頭となり、猫の人気が高まっています。 しかし、人気と知能は別問題。果たして本当はどちらが賢いのでしょうか?
この記事では、脳科学、動物心理学の最新研究データと、実際の飼い主1,000人以上の声を基に、この永遠の謎に迫ります。きっと驚く結果が待っているはずです。
科学的データで見る知能比較:驚きの測定結果
脳化指数による正確な比較
動物の知能を客観的に測る指標として「脳化指数(EQ: Encephalization Quotient)」があります。これは1973年にアメリカの神経解剖学者ハリー・ジェリソン(Harry Jerison)が提唱した、脳の重さと体重から知能を算出する指数です。
主要動物の脳化指数ランキング:
- 人間:7.4~7.8
- チンパンジー:2.2~2.5
- シャチ:2.5~2.8
- ゴリラ:1.5~1.8
- アフリカゾウ:1.3
- 犬:1.17
- 猫:1.00
- カラス:2.49
重要な注意点: 脳化指数は物理的な脳の大きさの比率を示すもので、実際の知能の高さとは必ずしも一致しません。実際の認知能力テストでは、カラスは人間の5-7歳相当の問題解決能力を示し、犬猫よりも高い知能を発揮することが研究で判明しています。
犬と猫の脳化指数の差は0.17ポイント程度で、実質的にはほぼ同等と言えるレベルです。
大脳皮質のニューロン数による比較
より詳細な分析として、思考を司る大脳皮質のニューロン(神経細胞)数を調べた研究結果も興味深いものでした。
大脳皮質のニューロン数:
- 人間:約160億個
- チンパンジー:約60億個
- 犬:約5.3億個(犬種により4.2~6.2億個)
- 猫:約2.5億個
- ライオン:約5.5億個
ここでは犬が猫の約2倍の数値を示しています。この差は、犬が集団生活でのコミュニケーション能力を発達させてきた一方、猫は単独行動が基本だったことの影響と考えられています。
人間年齢に換算すると何歳レベル?
多くの研究者が共通して示している結果は以下の通りです:
- 犬の知能:人間の2~3歳程度
- 猫の知能:人間の2~3歳程度
ただし、この比較には重要な注意点があります。犬や猫の知能を人間の基準で測ることには限界があり、それぞれ異なる特性を持っているため、単純な比較は困難なのです。

それぞれの得意分野:犬と猫の驚くべき能力
犬の圧倒的に優れた能力
1. コミュニケーション能力 犬は人間の表情、仕草、声のトーンを読み取る能力に長けています。カナダの心理学者スタンレー・コレン(Stanley Coren)博士の研究によると、犬は以下の3つの能力で高い数値を示します:
- 自分で考え解決しようとする能力
- 本来持っている本能や直感
- 人間の指示に服従した行動を取る能力
2. 優れた嗅覚 犬の嗅細胞数は驚異的です:
- 人間:約500万個
- 猫:約2億個
- 犬:約2-3億個(大型犬種では最大3億個)
この嗅覚により、犬は人間が触れただけの物体を、長期間経っても識別できます。
3. 優れた記憶力 犬の長期記憶能力は素晴らしく、10年経っても忘れない記憶があることが多数報告されています。特に強い感情を伴った記憶(嬉しい、怖いなど)は長期間保持されます。
4. 語学力 一般的な犬は100-200語程度の単語を理解でき、賢い犬種では300-400語近く覚えられることもあります。
猫の独特で優れた能力
1. 選択的記憶の天才 猫の記憶力は非常に特殊で優秀です。「自分に関係する重要なことはずっと覚えているが、自分に関係なさそうなことはすぐに忘れる」という特性があります。
例えば「フードボウルの前で鳴いたらゴハンがもらえた」という体験を一度すると、その記憶を基に同じ行動を繰り返します。一方で、嫌な記憶(爪切りで痛い思いをしたなど)は生涯忘れずに覚えています。
2. 圧倒的な聴覚能力 猫の聴覚は哺乳類の中でもトップクラスです:
- 人間:最大2万ヘルツ
- 犬:最大4.5万ヘルツ
- 猫:最大6.4万ヘルツ
隣の部屋にいる小さな虫の羽音まで聞こえるという驚異的な能力を持っています。
3. 空間認識能力 猫は三次元空間を正確に把握する能力に長けており、高い場所への跳躍や狭い隙間の通り抜けを正確に判断できます。
4. 語彙理解力 一般的に猫は10~20語を覚えますが、訓練を受けた猫は50語ほど理解できます。上智大学の研究では、猫は自分の名前を理解していることが科学的に証明されています。
最新研究:2020年代の新発見
猫の社会的知性の再評価
2017年以降、オレゴン州立大学のクリスティン・ヴィターレ博士による研究により、猫の社会的スキルが犬に匹敵することが次々と判明しています。
主要な発見:
- 人間への愛着形成: 一緒にいる時間が長いほど猫は愛情深くなる
- 声の個別識別: 東京大学の研究により、猫は音だけで特定の人の声を聞き分けられることが判明
- 感情の理解: 人間の感情を読み取り、体調不良時には察知して寄り添う行動を取る
感情表現の違い
興味深い研究結果として、感情表現方法に大きな違いがあることが分かりました:
- 犬: 他の犬を撫でられると攻撃的になる、吠える、割って入ろうとする
- 猫: 撫でられている相手をじっと見つめる
研究者によると、猫の「じっと見つめる」行動は攻撃性ではなく「観察学習」の可能性があるとされています。
飼い主1,000人に聞いた:どっちが賢いと感じる?
『いぬのきもち・ねこのきもち』編集室が実施した大規模アンケート調査の結果は非常に興味深いものでした。

犬の飼い主の回答:約9割が「犬のほうが賢い」と回答
- 「従順で、コミュニケーションが取りやすい」
- 「意思表示のレベルが高い」
- 「学習能力が高く、しつけがしやすい」
猫の飼い主の回答:約6割が「猫のほうが賢い」と主張
- 「猫は飼い主を手玉にとっている。策士だと思う」
- 「何でも理解していて、具合が悪いときは察してくれる」
- 「見返り関係なく、ちゃんと自分で判断して行動している」
両方飼っている人の意見は完全に分かれており、「猫の方が冷静に人間を見ている」という猫派と「犬の方がコミュニケーションが取れる」という犬派が存在します。

なぜ犬の方が賢く見えるのか?行動心理学的分析
多くの人が「犬の方が賢い」と感じる理由は、知能の差ではなく行動パターンの違いにあります。
犬の特徴:協調型知能
- 人間の指示に従順: 命令に対して積極的に応える
- 訓練に対する反応: 褒められることを喜び、繰り返し学習する
- 社会性の高さ: 群れで生活していた習性により、階層関係を理解する
- 感情表現: 喜怒哀楽が分かりやすく、人間が理解しやすい
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猫の特徴:自立型知能
- 気分による行動選択: 同じ指示でも、その時の気分で反応が変わる
- 自発的学習: 必要だと感じたことは積極的に学ぶが、不要と判断したことは覚えない
- 独立性重視: 自分で判断して行動することを好む
- 微細な感情表現: 細かい仕草や行動で感情を表現するため、人間が気づきにくい
つまり、同じくらい知能が高くても、犬は人に従って行動をするため、気分次第で行動を変える猫よりも賢く見えるのです。
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結論:科学が出した最終答え
答え:どちらも同じくらい賢い!
長年の研究と調査から得られた結論は明確です:
1. 異なる測定方法で一貫した結果 脳化指数では犬が僅かに上回りますが、実際の認知能力テストでは犬猫ともに人間の2-3歳相当で同等レベル。どちらの方法でも実質的な知能差はほとんどありません。
2. 得意分野が異なる
- 犬: 社会性、コミュニケーション、協調性に特化した「協調型知能」
- 猫: 独立性、選択的学習、自己判断に特化した「自立型知能」
3. 測定方法の限界 猫の性質上、犬と同じ実験手法では正確な比較が困難。それぞれの特性に合わせた評価が必要。
4. 個体差の方が種差より大きい 同じ犬でも、同じ猫でも、個体による知能差の方が種の違いによる差よりも大きいことが判明。
「賢さ」の定義を見直す時代
現代の動物行動学では、「賢さ」の定義そのものが見直されています。人間の価値観や基準で動物の知能を測ることの限界が指摘され、それぞれの動物が持つ独特の能力を評価する方向に変わってきています。
犬の賢さ: 人間社会に適応し、協力することで生き抜く知恵 猫の賢さ: 独立性を保ちながら、必要な時だけ人間と協力する知恵
どちらも進化の過程で獲得した、素晴らしい適応能力なのです。

まとめ:愛すべきパートナーたちの真の価値
犬 vs 猫の知能比較を通じて見えてきたのは、どちらも私たち人間が思っている以上に賢く、それぞれが独特の魅力的な能力を持っているということです。
重要なのは優劣ではありません。犬は犬の、猫は猫の、それぞれに適した形で知能を発達させ、私たちとの共生を続けてきました。
2024年のデータでは、日本で飼われている犬猫は合計約1,595万頭。これだけ多くの動物たちが私たちの生活に寄り添っているのは、彼らが持つ知能と愛情の証拠でもあります。
「どっちが賢い?」という問いの答えは、「どちらも同じくらい賢くて、どちらも私たちの大切なパートナー」なのです。
あなたの愛犬・愛猫も、きっと今日もその知恵を使って、あなたとの時間を大切に過ごしているはずです。
参考文献・データ出典
- ペットフード協会「2024年全国犬猫飼育実態調査」
- 上智大学・東京大学各種動物認知研究論文
- オレゴン州立大学 クリスティン・ヴィターレ博士研究
- スタンレー・コレン博士(カナダ)犬の知能研究
- 『いぬのきもち・ねこのきもち』編集室アンケート調査
- 各種動物心理学・行動学研究データ
- ハリー・ジェリソン氏 脳化指数研究(1973年)
- Herculano-Houzel, S. (2017). “Numbers of neurons as biological correlates of cognitive capability”
この記事は2025年6月現在の最新科学的研究に基づいて作成されています。
ペットの知能について詳しく学びたい方には、動物行動学の名著をおすすめします:
動物の賢さがわかるほど人間は賢いのか 世界的な動物行動学者フランス・ドゥ・ヴァールが、動物の知能について分かりやすく解説した話題の書籍。犬猫の知能についても詳しく言及されています。

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