【2025年最新】全国熊出没マップ完全ガイド|都道府県別リンク集と安全対策
はじめに:増加する熊出没に備えよう
近年、全国各地でクマの出没件数が急増しています。環境省の最新データによると、令和5年度4月-12月のツキノワグマ出没件数は23,669件となり、平成21年度以降の同時期で過去最多を記録しました。
重要なポイント
- 2025年7月現在、島根県では2025年度だけで118件の目撃情報が報告されています
- 2019年〜2024年の熊による人身被害件数が多い都道府県トップ5は、北海道、青森県、岩手県、秋田県、新潟県、福島県、長野県
- 市街地での出没も増加傾向にあり、「アーバンベア」と呼ばれる現象が社会問題化

専門家の見解
2025年は「人とクマの大衝突が勃発しかねない」と専門家が警鐘を鳴らしています。山の食べ物不足により、クマが人里に降りてくる頻度が高まっているためです
全国熊出没マップ一覧(都道府県別)
北海道・東北地方
北海道:ヒグマ情報
- 北海道庁ヒグマ出没情報 – 札幌市東区・厚別区での目撃多数
- 特徴:ツキノワグマより大型で危険度が高い
青森県
- 青森県庁クマ出没情報 – 更新日:2025年7月15日
秋田県
- ツキノワグマ等情報マップシステム【クマダス】 – リアルタイム更新対応
- 注意: 令和7年7月21日に北秋田市で人身被害が発生
岩手県
山形県
宮城県
福島県
関東地方
東京都
- 東京都環境局ツキノワグマ目撃等情報
- 重要: 地元住民や登山者から寄せられた目撃や痕跡情報をまとめており、ツキノワグマらしき動物の情報も含まれます

注意点
東京は世界でも珍しい「クマが生息する首都」です。多摩地域の西側を中心にツキノワグマが住んでいます。
群馬県
栃木県
埼玉県
- 埼玉県クマ・イノシシ注意情報 – マップなし
神奈川県
- 神奈川県ツキノワグマ目撃等情報 – マップなし
茨城県
- 熊らしき動物の目撃情報 – 茨城県警察本部と連携
千葉県
- クマ生息なし:本州で唯一ツキノワグマの生息が確認されていない「クマなし県」

中部地方
長野県
- 長野県ツキノワグマ出没(目撃)マップ
- 最新更新: 2025年7月16日更新、7月9日現在のデータを掲載
- 特徴: 県内の森林は、全てクマの生息域として注意が必要
山梨県
- 山梨県ツキノワグマ出没情報
- データ提供: 令和7年度(2025年度)7月10日現在のデータを公開
新潟県
岐阜県
- 岐阜県ツキノワグマ出没情報
- 重要な特徴: 本来臆病な動物なので、出没の報告が無い地域にもツキノワグマが生息している可能性があります
静岡県
富山県
石川県
福井県
関西地方
京都府
- 京都府統合型GISクマ出没情報マップ – GISを利用したマップ提供
- 特徴: 京都府と各地町村が共同で作成しており、平成19年度の目撃情報からさかのぼって確認できます
滋賀県
大津市(個別対応)
- 大津市熊出没情報
- メール配信サービスあり
大阪府
- 大阪府野生動物出没情報 – マップなし
奈良県
- 奈良県ツキノワグマ注意喚起 – マップなし
和歌山県
- 和歌山県ツキノワグマ情報 – マップなし
兵庫県
- 兵庫県ツキノワグマ目撃情報 – 兵庫県森林動物研究センター提供
中国地方
島根県
- 島根県クマ目撃マップ – 山陰中央新報デジタル提供
- 最新状況: 2025年度クマ情報件数118件(7月21日現在)、2024年度125件、2023年度19件と急増傾向
鳥取県
岡山県
広島県
山口県
四国地方
四国全体の特徴
- 剣山周辺の限られた地域のみにツキノワグマが生息
- 愛媛県・香川県:出没情報ゼロ
- 徳島県・高知県:ごく限定的な生息域
クマの出没傾向と統計データ

2025年の出没状況
月別傾向
- 4-6月:冬眠明けでエネルギーを必要とする時期
- 6-7月:果樹収穫期と重なり里山での遭遇増加
- 9-10月:令和5年度は9月以降にツキノワグマの出没件数が増加し、10月の出没件数は過去最多を記録
地域別特徴
- 東北地方:令和5年度12月末時点でのツキノワグマの出没件数は、東北が約6割(13,183件)を占め、特に岩手県(5,818件)、秋田県(3,663件)の2県で全体の約4割
- 関東地方:都市部での目撃が増加傾向
- 中部地方:長野県が12件で初の被害首位となり、里山・住宅地への出没と高齢者農作業中の事故が増加
人身被害の実態
最新統計(2025年)
- 令和5年度の1月末までのクマ類による人身被害の発生件数(人数)は197件(218人、うち死亡6人)
- 月別の統計のある平成18年度以降最多ペース
被害の発生場所
- 全国の9月~12月の人身被害の発生場所は、約3割~6割が人家周辺
- 市街地での被害も増加傾向

緊急時の対応
クマを目撃した場合は速やかに警察(110番)に通報し、自治体の担当部署にも情報提供してください。
クマ出没の原因と背景
主な要因
1. 自然環境の変化
- ブナ科堅果類の凶作:東北での出没件数の増加は、ブナ科堅果類の凶作の影響による可能性
- 気候変動の影響:暖冬・長雨によりブナ科の結実サイクルが不規則化
2. 生息域の拡大
- クマ類は34都道府県に恒常的に分布し、四国を除いたすべての地域で分布が拡大
- 低標高域への進出:低標高域での分布の拡大は、クマ類が人の生活圏に近づいていることを示している
3. 人慣れの進行
- アーバンベア現象:市街地に慣れたクマの出現
- 報酬学習:人里で食料を得た経験により危険より報酬を重視
効果的な安全対策

基本的な対策
1. 音による威嚇
- 熊鈴の携帯:登山やハイキング時は必須
- ラジオの活用:農作業中の音出し
- 車のクラクション:農地到着時の警告音
2. 食料管理の徹底
- ゴミの適切な処理:においの発生源を除去
- 果実の早期収穫:柿や栗などの管理
- ペットフードの屋内保管
3. 遭遇時の対応
- 冷静に後退:急激な動きは避ける
- 目を合わせない:威嚇と受け取られる可能性
- 大声で威嚇:「クマだぞ!」と叫ぶ
推奨装備
必携アイテム
- 熊撃退スプレー:最も効果的な護身用具
- 熊鈴(消音機能付き):公共交通機関利用者向け
- ホイッスル:緊急時の音出し用

専門家からのアドバイス
「音を立てる」だけでは不十分な場合があります。市街地に出没するクマは「人慣れ」しているため、鈴だけでは避けられないケースも増えています。
地域別重点対策

被害多発地域(東北地方)

秋田県・岩手県
- 早朝・夜間の単独行動回避
- 農作業時の複数人での作業
- 定期的な目撃情報チェック
都市部近郊(関東地方)
東京都・神奈川県
- 奥多摩・丹沢地域での注意強化
- 河川敷利用時の警戒
- 住宅地でのゴミ出し時間厳守
観光地域(中部地方)
長野県・山梨県
- 登山計画の事前確認
- 山小屋での情報収集
- テント泊時の食料管理
まとめ:クマとの共存に向けて

クマの出没は全国的な課題となっており、2025年現在も増加傾向が続いています。重要なのは正確な情報収集と適切な対策の実施です。
行動指針
- 最新の出没情報を定期的にチェック
- 地域に応じた適切な対策の実施
- 遭遇時の冷静な対応
- 地域コミュニティでの情報共有
最後に
クマは本来臆病な動物です。人間との共存を図るためには、お互いの生活圏を尊重し、適切な距離を保つことが重要です。
関連リンク
記事の信頼性について この記事は環境省、各都道府県の公式発表、専門機関のデータに基づいて作成されています。最新情報は各自治体の公式サイトでご確認ください。
最終更新日:2025年7月22日
次回更新予定:2025年8月下旬