【動物画対決】若冲の鶏VS応挙の犬!江戸時代の動物画家はどちらがかわいい?徹底比較

応挙と若冲の画像

【動物画対決】若冲の鶏VS応挙の犬!江戸時代の動物画家はどちらがかわいい?徹底比較

✅ 若冲と応挙の動物画の魅力を徹底比較
✅若冲の鶏VS応挙の犬、どちらがかわいいか検証
✅ 動物への愛情表現の違いを解説
✅ 現代の動物好きが選ぶべき画家は?

江戸時代の京都で活躍した二人の天才画家、伊藤若冲(いとう じゃくちゅう)と円山応挙(まるやま おうきょ)。どちらも動物を愛し、数々の名作を残しましたが、そのアプローチは正反対でした。

奇想の画家・若冲が描く鶏たちと、写実の天才・応挙が描く愛らしい子犬たち。現代の動物好きにとって、どちらがより魅力的なのでしょうか?

この記事では、両者の動物画を様々な角度から比較し、それぞれの魅力に迫ります。

目次

若冲VS応挙|江戸時代最強の動物画家対決開幕!

基本プロフィール比較

項目伊藤若冲円山応挙
生年1716年1733年
出身京都の呉服商丹波の農家
得意動物鶏・鳥類全般犬・哺乳類
画風奇想・極彩色写実・自然色
代表作動植綵絵(どうしょく さいえ)」朝顔狗子図杉戸(あさがお くしず すぎと)」

同じ京都で活躍した二人ですが、生い立ちも画風もまったく異なります。若冲は17歳年上の先輩画家として、独自の世界を築き上げました。

「同じ時代に、こんなに違うタイプの動物画家がいたなんて驚き!」

鶏の王者|若冲が愛したニワトリたちの魅力

伊藤若冲 「棕櫚雄鶏図」 (1765)
伊藤若冲 「棕櫚雄鶏図」 (1765)

若冲の鶏への情熱

若冲は生涯にわたって鶏を描き続けました。その理由は、実家で鶏を飼って毎日観察していたことにあります。朝から晩まで鶏の動きを見つめ、一羽一羽の個性まで把握していたのです。

若冲の鶏画の特徴:

  • 極彩色の美しさ:現実にはない鮮やかな色彩
  • 羽根の精密描写:一枚一枚丁寧に描かれた羽根
  • 表情豊かな顔:まるで人間のような感情表現
  • 多様なポーズ:歩く、鳴く、休むなど様々な瞬間

代表作「動植綵絵」の鶏たち

若冲の最高傑作「動植綵絵」には、数多くの鶏が登場します。特に「紫陽花双鶏図(あじさい そうけいず)」」や「梅花群鶴図(ばいか ぐんかくず)」」では、鶏たちが生き生きと描かれています。

注目ポイント:

  • 雄鶏の威厳ある立ち姿
  • 雌鶏の優雅な首の曲線
  • ひよこたちの愛らしい姿

若冲も描いた!愛らしい犬の魅力

伊藤若冲 「百犬図」 (1799)
伊藤若冲 「百犬図」 (1799)

晩年の傑作「百犬図」

[百犬図の画像]

実は若冲も犬を描いています!83歳の晩年に制作した「百犬図」は、若冲らしいユーモラスで愛らしい犬たちが描かれています。

若冲の犬画の特徴:

  • まん丸な瞳の表情豊かな顔
  • ふわふわの毛並みを独特な技法で表現
  • 母犬と子犬の温かい親子関係
  • 若冲らしい個性的な描写

若冲の犬 VS 応挙の犬

比較ポイント:

  • 表現スタイル: 若冲は個性的、応挙は写実的
  • 色使い: 若冲は淡彩、応挙は自然色
  • 描く対象: 若冲は成犬も、応挙は子犬中心

犬の天才|応挙が描いた子犬たちのかわいさ

応挙 犬 東京国立博物館 本館 : 円山応挙 朝顔狗子図杉戸 - 朝顔の下で遊ぶ愛らしい3匹の白い子犬たち
By Dick Thomas Johnson from Tokyo, Japan – Tokyo National Museum: Honkan,

応挙が30匹以上の犬を描いた理由

応挙は生涯で30匹以上の犬を描いた真の愛犬家でした。農家出身で自然を愛していた応挙にとって、動物は身近で大切な存在だったのです。

応挙の犬画の特徴:

  • 写実的な毛質表現:まるで本物のようなふわふわ感
  • 愛らしい表情:人間のような感情豊かな目
  • 自然なポーズ:実際の犬がする仕草を正確に捉える
  • 子犬中心:生まれて間もない子犬ばかりを描く

代表作「朝顔狗子図杉戸(あさがおくしずすぎと)」の魅力

東京国立博物館所蔵の「朝顔狗子図杉戸(あさがお くしず すぎと)」」は、応挙の犬画の最高傑作です。朝顔の下で戯れる3匹の子犬たちは、現代でもSNSで大人気です。

見どころ:

  • 季節感のある構図:朝顔と子犬の夏らしい組み合わせ
  • 個性的な3匹:それぞれ違った表情とポーズ
  • 毛のリアルさ:触りたくなるような質感表現

「応挙の子犬って、うちのワンコと同じような仕草をしてる!300年前なのに全然古く感じない」

動物観察力対決|写生へのアプローチの違い

若冲の観察方法

若冲は実家で鶏を飼い、毎日じっくりと観察していました。鶏の鳴き声、歩き方、羽根の動き、表情の変化まで、すべてを記憶に留めていたのです。

若冲の観察ポイント:

  • 朝の鶏の鳴き声と表情
  • 餌を食べる時の首の動き
  • 羽根を広げる瞬間の美しさ
  • 雄鶏と雌鶏の関係性

応挙の観察方法

応挙は常に写生帳を携帯し、出会った動物をスケッチしていました。犬だけでなく、猫、馬、鹿など様々な動物を描きました。

応挙の観察ポイント:

  • 動物の自然な姿勢
  • 毛の流れと質感
  • 表情の微細な変化
  • 動きの一瞬を捉える技術

描画技法対決|動物の毛・羽根の表現方法

若冲の羽根表現技法

伊藤若冲 「南天雄鶏図」 (1765)
伊藤若冲 「南天雄鶏図」 (1765)羽根の精密描写と極彩色の美しさ
伊藤若冲 「向日葵雄鶏図」 (1759)
伊藤若冲 「向日葵雄鶏図」 (1759)立体的な羽根表現と構成美

若冲は羽根一枚一枚を丁寧に描き分ける独特の技法を使いました。

技法の特徴:

  • 枡目描き:方眼紙のような細かい升目で描く
  • たらし込み:墨や絵具を紙に滲ませる技法
  • 極彩色の重ね塗り:何度も色を重ねて深みを出す
  • 金泥の効果的使用:背景に金を使って華やかさを演出

応挙の毛表現技法

円山応挙 狗子図 - 茶色と白の2匹の子犬が仲良く座っている様子
By Maruyama Ōkyo – Minneapolis Institute of Art, Public Domain,

応挙は付立て(つけたて)という技法で、動物の毛のふわふわ感を表現しました。

技法の特徴:

  • 付立て:輪郭線を使わず、墨の濃淡だけで立体感を表現
  • 片ぼかし:筆の片側だけにぼかしを入れる技法
  • 写実的な色彩:実際の動物に近い自然な色合い
  • 空間の表現:背景との関係で動物を際立たせる

動物の種類対決|鳥類VS哺乳類の描画範囲

若冲が描いた動物たち

伊藤若冲 「老松孔雀図」 (1761)
伊藤若冲 「老松孔雀図」 (1761)

鳥類専門家として、若冲は様々な鳥を描きました:

  • :最も多く描いた代表的動物
  • :優雅で神聖な鳥として
  • 孔雀:華麗な羽根の美しさを表現
  • 鸚鵡:異国情緒あふれる色彩で
  • :水辺の自然な姿で

応挙が描いた動物たち

'Sitting Tiger' by Maruyama Okyo, 1777, Minneapolis Institute of Art
「猛虎図」 (1777)By Maruyama Ōkyo – Impressions, Number 34, 2013, Public Domain,

哺乳類の専門家として、応挙は多様な動物を描きました:

  • :最も愛した動物、30匹以上描く
  • :金刀比羅宮(ことひらぐう)の襖絵(ふすまえ)で有名
  • :表情豊かな顔の表現
  • 鹿:森の中の自然な姿
  • :力強い筋肉の表現

「応挙の子犬って、うちのワンコと同じような仕草をしてる!300年前なのに全然古く感じない」

現代の動物ファンが選ぶ人気度比較

SNSでの人気度

Twitter/Instagramでの人気動向

画家特徴的な反応人気の傾向
若冲の鶏「色がきれい!」「幻想的」アート愛好家に人気
応挙の犬「かわいい!」「癒される」幅広い層に人気

特徴的な反応:

  • 若冲:極彩色の美しさと独特の表現力が評価される
  • 応挙:親しみやすさと愛らしさで多くの人に愛される

グッズ化・商品化

若冲グッズ:

  • 鶏をモチーフにしたスマホケース
  • 極彩色デザインのマスキングテープ
  • 動植綵絵のクリアファイル

応挙グッズ:

  • 子犬のぬいぐるみポーチ
  • 朝顔狗子図のタオルハンカチ
  • 犬をモチーフにした文具

動物愛護精神対決|どちらが動物を愛していた?

若冲の動物愛

若冲は敬虔な仏教徒で、生き物への深い愛情を持っていました。

エピソード:

  • 実家で鶏を数十羽飼い、長年にわたって観察
  • 相国寺に「動植綵絵(どうしょく さいえ)」」を寄進するほどの深い仏教信仰
  • 「果蔬涅槃図(かそ ねはんず)」」で野菜を使った独特の涅槃図を制作
  • 動物や植物への深い慈悲の心を作品に表現

応挙の動物愛

応挙は農家出身で、自然と動物への深い愛情を持っていました。

エピソード:

  • 農作業を通じて動物の大切さを実感
  • 常に動物の写生を心がけた
  • 弟子たちにも動物愛護の精神を教えた
  • 作品に表れる優しいまなざし

「どちらも現代の動物愛護精神に通じるものがあるわね。特に若冲の仏教的な慈悲の心は現代的!」

美術館・動物園での楽しみ方ガイド

若冲作品を楽しめる場所

主要美術館:

  • 宮内庁三の丸尚蔵館:動植綵絵の本物
  • 相国寺承天閣美術館:若冲ゆかりの寺院
  • MIHO MUSEUM:季節ごとの特別展示

動物園での楽しみ方:

  • 京都市動物園:ニワトリと若冲作品の比較
  • 上野動物園:様々な鳥類の観察

応挙作品を楽しめる場所

主要美術館:

  • 東京国立博物館:朝顔狗子図杉戸(あさがおくしずすぎと)の常設展示
  • 三井記念美術館:国宝雪松図屏風
  • MIHO MUSEUM:仔犬図(しくず)など

動物園での楽しみ方:

  • 各地の動物園:犬とのふれあいコーナー
  • 牧場:自然な動物の姿を観察

あなたは若冲派?応挲派?性格診断

若冲派の特徴

こんな人は若冲派

  • カラフルで華やかなものが好き
  • 個性的で他とは違うものに惹かれる
  • 芸術的で幻想的な世界観が好み
  • 鳥類(特にインコやオウム)を飼っている

応挙派の特徴

こんな人は応挙派

  • 自然で素朴なものが好き
  • かわいいものに目がない
  • 癒しや安らぎを求める
  • 犬や猫などの哺乳類ペットを飼っている

「うちは犬を飼ってるから応挙派!でも若冲の色彩も魅力的で悩ましい…」

2025年注目の展覧会情報

若冲関連展覧会

相国寺承天閣美術館での定期展示

  • 若冲ゆかりの寺院での常設展示
  • 季節ごとの特別公開あり

応挙関連展覧会

「日本美術の鉱脈展 未来の国宝を探せ!」(大阪中之島美術館、2025年6月21日~8月31日)

  • 若冲と応挙の初の合作屏風を世界初公開
  • 両者の接点を示す歴史的発見

「円山応挙―革新者から巨匠へ」(三井記念美術館、2025年9月26日~11月24日)

  • 応挙の大規模回顧展
  • 国宝「雪松図屏風」展示予定
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まとめ|動物画の二大巨匠から学ぶこと

それぞれの魅力

若冲の魅力:

  • 動物への深い愛情と仏教的な慈悲の心
  • 極彩色による幻想的な動物表現
  • 鳥類の専門家としての正確な観察眼
  • 現代アートにも通じる革新性

応挙の魅力:

  • 写実的でありながらかわいらしい表現
  • 哺乳類の専門家としての幅広い知識
  • 見る人を癒す優しい作品世界
  • 現代まで続く確かな技術力

現代の動物好きへのメッセージ

どちらの画家も、動物への深い愛情から生まれた作品を残しています。若冲の極彩色の世界も、応挙の写実的な世界も、現代の私たちに動物の美しさと大切さを教えてくれます。

ペットを飼っている方は、ぜひ一度美術館で実物の作品をご覧ください。きっと、自分の愛するペットと重なる部分を見つけられるはずです。

「江戸時代の画家たちの動物愛が、現代の私たちの心にも響くのは、動物への愛情が時代を超えた普遍的なものだからですね」


参考文献・出典

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応挙と若冲の画像

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